Guten Tag! 料理大好き、ドイツ在住ブロガーのユウコフランクフルト(@yukofrankfurt)です。
今回の記事では、ビーフウェリントンのおすすめの作り方を分かりやすく紹介したいと思います。
秋から冬、外が寒い時期に作りたくなるのがオーブンを使った料理。
オーブンを使ったレシピは色々とありますが、中でも我が家で気に入っている料理がビーフ・ウェリントン(Beef Wellington)。
日本ではまだそこまで知られていないかもしれませんが、ヨーロッパではなかなか人気の料理でもあります。
見栄えも良く美味しいので自宅でお祝いをしたい時やホームパーティ、クリスマスシーズンにユニークな料理としてなど色々な場で活躍できるオーブン料理だと思います。
今回紹介するレシピはプロの味を気軽に再現できるように分かりやすく書いています。
自宅で特別なディナーにもなるし、なかなか出かけられない時もおうちで気軽にレストラン気分になれるので、ぜひ挑戦してみてください。
お祝いごとやクリスマスにおすすめ!ビーフウェリントンのとっておきレシピ
ビーフウェリントンは色々なレシピがありますが、筆者がよく作るのはスコットランド出身の3ツ星シェフ、ゴードン・ラムゼイ(Gordon Ramsay)のスタイルを参考にしながら自分なりに分量を調整したレシピ。
ヨーロッパでも大人気のゴードン・ラムゼイ氏がHell’s Kitchen(ヘルズ・キッチン〜地獄の厨房)というリアリティーショーで参加者にビーフウェリントンを作らせ毒舌スパルタスタイルで進行していくさまは注目を浴びていました(笑)
ラムゼイ氏の公式Youtubeでいくつかビーフウェリントンのレシピが載っていますが、お気に入りがクリスマスバージョンのデュクセル(ペースト)に栗を加えるレシピ。
デュクセルに甘みが加わり、スパイスを加えると冬にぴったりな味になります。
ソースもはあってもなくても美味しいです。
ヨーロッパのプロのシェフの味、ぜひ試してみてください!
ワインにも抜群に合いますよ◎
ビーフウェリントンとは?
あまり馴染みがない方にビーフウェリントン(Beef Wellington)はどんな料理か簡単に説明します。
その名の通り牛肉を使った料理で、下味をつけた肉にきのこのデュクセル(duxelle)とよばれるきのこペーストで覆い、さらにその上からパイ生地で包んでオーブンで焼き上げます。
フランス料理のパイ包み焼き、bœuf en croûteにちかいイメージですが、ビーフウェリントンはあくまでイギリス料理として知られています。
ビーフウェリントンが料理として記述されているものは古いもので1900年以前、ハンブルク・アメリカ・ラインという船のメニューにあったそう。
また、1903年のロサンゼルス・タイムズ紙や1910年ポーランドで出版された本にもビーフウェリントンの記述があります。
きのこのデュクセルにフォアグラを加えてトリュフで香りづけしたソースを添えたりと少し豪華な食材を使うレシピも人気ですが、今回のレシピではフォアグラやトリュフは使わないので経済的。
ビーフウェリントンに添えるソースにトリュフの香り付けとしてトリュフ自体でなくトリュフバターやトリュフ塩、トリュフペーストを使っても(後述)。
フォアグラやトリュフがなくても十分美味しいですよ!
スターシェフのプロの味を再現!ビーフウェリントンの作り方(2〜3人分)
ビーフウェリントンは結構手順が多いので難しく見えますが、料理自体はシンプルで難しくはありません。
パイ生地はこだわる方は自作しても良いですが、市販のものを使うと一気に楽になります。
ビーフウェリントンに添えるソースを作るタイミングについて:
ソースはゆっくり煮込んだ方が美味しいので、ビーフウェリントンを焼いている間に作ろうとすると少し忙しくなるので大変。
ビーフウェリントンを作る時に並行して作るか、作り始める前に作っておくと焼きあがったビーフウェリントンにかけるタイミングがスムーズかと思います。
ビーフウェリントンの材料
・マッシュルーム 180〜200g
マッシュルーム以外のきのこ、しいたけなどを使っても香りが変わって美味しいです。水分を飛ばした時に分量が変わるので、そのあたりは調整。
・茹で栗もしくは甘栗 80〜100g
・エシャロット1個もしくは玉ねぎ半分
エシャロットは玉ねぎとらっきょうの中間のような野菜で、フランス料理などヨーロッパで香味野菜として使われています。日本でエシャロットが手に入りにくい場合は玉ねぎでも代用できます。
・にんにく2片
・タイム パウダー状のものなら小さじ1、生の葉なら小さじ2程度
・塩・こしょう 適量
・牛ヒレ肉(モモ肉、ロースでも)400〜500g
牛肉は本家のレシピだとヒレ肉(フィレ)ですが、値段が高くなるので代用としてモモ肉やロースなどロースト用の肉でもOK。
仕上がりを見ると分かりますが、円錐状のパイの中に肉の塊が入っています。肉はひとかたまりそのまま使い、横長の形になるようにするのがベスト。
・生ハム(パルマハム)4〜6枚
肉を塩漬けにして乾燥・熟成させ生ハムのうち、イタリアのパルマで作られているパルマハム(プロシュート)が特におすすめ。牛肉を巻くのに使うので、牛肉全体にまんべんなく巻きつけられる量を用意します。
・マスタード 適量
・塩・こしょう 適量
・パイシート 200〜300g(片面25〜30cmの大きさが便利)
牛肉を覆える大きさで調整します。こだわりたい方はパイ生地を手作りしても。他の手順が結構多いので筆者はもっぱらパイ生地シートです。
・卵黄1個分
パイ生地のツヤだしに使います。なくてもOKですが、あると見栄えがよくなります。
ビーフウェリントンに使うソースの材料
牛肉に合うソースであればなんでも美味しいと思いますが、今回は参考までに2種類紹介します。
どちらでも、好きな方を作ってみてください。
赤ワインソースに使う赤ワインの分量の半分をポルトガルのお酒マデイラ酒(マデラ酒・マデイラワイン)に変えて赤ワインのマデラソースにしても美味しいです。
ソースペリグーにはマデイラ酒が必要ですが、もしないという場合は白ワインで代用しても。
ソースペリグーは基本トリュフを使用しますが、それだとお高くなるのでおすすめがトリュフ加工品を使うこと。
主役はあくまでお肉なのでトリュフの香りはお好みで入れるか入れないかでOK。
・オリーブオイルかバター大さじ1
・エシャロット1個もしくは玉ねぎ半分
エシャロットは玉ねぎとらっきょうの中間のような野菜で、フランス料理などヨーロッパで香味野菜として使われています。日本でエシャロットが手に入りにくい場合は玉ねぎでも代用できます。
・赤ワイン 300ml
アルコールは飛ばすので、安いものでOK。半量をマデラ酒にしても。
・フォン・ド・ヴォー もしくはコンソメ 200ml
フォン・ド・ヴォーは子牛の肉や骨、香味野菜からダシをとったスープでフランス料理でよく使われるブイヨンです。
日本ではハインツから出ているものなど使いやすいかと思いますが、コンソメでも代用可能。
・赤ワインビネガーもしくはバルサミコ酢 大さじ1
酸味を加える隠し味に使います。中濃ソースでも代用可能。
・ローリエ(あれば)1枚
・塩・胡椒 適量
・オリーブオイル
・エシャロット1個もしくは玉ねぎ半分
エシャロットは玉ねぎとらっきょうの中間のような野菜で、フランス料理などヨーロッパで香味野菜として使われています。日本でエシャロットが手に入りにくい場合は玉ねぎでも代用できます。
・にんじん(お好みで)半分
・マデラ酒 50ml
・フォン・ド・ヴォー もしくはコンソメ 250ml
フォン・ド・ヴォーは子牛の肉や骨、香味野菜からダシをとったスープでフランス料理でよく使われるブイヨンです。
日本ではハインツから出ているものなど使いやすいかと思いますが、コンソメでも代用可能。
・トリュフ塩やペーストなど加工品 適量(お好みで)
トリュフの香り付けがしたい方向けで、なくても問題ありません。
筆者の住むドイツではトリュフバターやトリュフ塩、トリュフの入ったペーストなど黒トリュフの加工品であれば比較的安価で手に入ります。
日本でもトリュフ塩やトリュフペーストなど売っているようなので、予算と合うようであれば試してみてください。
・バター大さじ1程度(トリュフバターが手に入る場合はトリュフバターもおすすめ)
・ローリエ(あれば)1枚
・塩・胡椒 適量
ビーフウェリントンのレシピ
牛肉に塩コショウをして、手で全体になじませる。
フライパンをかすかに煙が出るまで熱く熱し、サラダ油もしくはオリーブオイルを適量入れ軽くなじませ、肉を入れ全ての面に素早く焼き色をつけて皿に取り出す。 (旨味を閉じ込める作業なので、手早く。中が生で大丈夫)
肉が温かいうちにマスタードを表面に薄く塗り、円錐状に形を整える。
マッシュルームなどのきのこ、エシャロット(もしくは玉ねぎ)、栗、タイム、塩・コショウをフードプロセッサーに入れて荒いペースト状になるまで撹拌する。
フライパンにバターもしくは油大さじ1を熱し、ペースト状になったきのこ類を入れて弱火〜弱めの中火で焦がさないように木べらなどで混ぜながら水分を飛ばすように炒める。(5分〜10分程度)
水分がなくなったら火を止め冷ましておく。
平らな場所にラップを敷く。(2枚ほど横並びなどにして十分にスペースを作る)
生ハムを4枚〜6枚(肉のサイズに合わせて)ラップの上に置いていく。
その際、生ハム同士の端を0.5-1cm程度重なるようにする。
4:牛肉を生ハムで巻いていく。
生ハムの上に2で作ったきのこのデュクセルを均一に塗り伸ばす。
中央より少し下に肉を置き、生ハムがまんべんなく肉にいきわたるようにゆっくり巻いていく。
巻き終わったらラップの上からぎゅっと押さえて形を綺麗に整える。
横端はラップをねじってタイトにし、冷蔵庫で15分以上休ませる。
余ったデュクセルはそのまま食べても、別の料理に使っても。
ハンバーグの形に丸めるとハンバーグそのものに見えるので面白いです笑
このタイミングでオーブンを200度にセットし温めておく。
新たにラップを敷き、パイ生地を広げる。
パイ生地の中央より少し下に生ハムで巻いた肉を置き、パイ生地を巻いていく。
底になる部分が2枚重ねぐらいのところでストップし(他の部分はパイ生地1枚分の厚さをキープ)、余分なパイ生地はナイフなどで取り除く。
(余ったパイ生地は別の料理に使うかミニパイとして別で使いましょう)
パイ生地を綺麗な円錐状に整える。
形のバランスが取れていると、焼き色が均一になり仕上がりが綺麗です。
パイ生地の表面に溶いた卵黄をハケでまんべんなく塗る。
卵黄を塗ることで綺麗な焼き色がつきます。なくてもOK。
パイ生地の中の蒸気が逃げるように表面に切り込みを入れる。
ここで模様などを工夫すると見た目もよくて楽しい作業です。
200度に熱したオーブンで35分程度、様子を見ながら焼く。
お好みで、付け合わせにポテトのグリルもおすすめ。作り方はめちゃくちゃシンプルです。
イチョウ切りした厚さ1cm程度のジャガイモを耐熱皿に入れて塩を適量振り、オリーブオイルを適量なじませてオーブンで焼くだけ。
ビーフウェリントンと同時に焼いても◎。
お好みで胡椒、ハーブやガーリックパウダーなどを振りかけて。
焼き色が程よいところで取り出し、耐熱皿などに置く。
焼きあがったビーフウェリントンは、すぐにカットせず最低10分程度置いてからカットします。
少し待つことによって一旦出た肉汁が再び肉に戻ります。
ビーフウェリントンのソースのレシピ
上でも書きましたが、ビーフウェリントンのソースは肉と合うようなものであればなんでも美味しいと思います。
今回は赤ワインソースとソース・ペリグーの2種類を紹介します。
ソースはゆっくり煮込んだ方が美味しいので、ビーフウェリントンを焼いている間に作ろうとすると少しせわしないかと思います。
ビーフウェリントンを作る時に並行して作るか、作り始める前に作っておくと焼きあがったビーフウェリントンにかけるタイミングがスムーズかと思います。
1:オリーブオイルもしくはバターを鍋に入れ、弱めの中火で熱する。
みじん切りにしたエシャロット(玉ねぎ)を加えて油分を玉ねぎに行き渡らせながら炒める。
ある程度火が通ったらローリエ(あれば)を加え、水分を飛ばしながら茶色っぽく色がつくまで(20分以上)炒める。
2:赤ワインビネガー(もしくはバルサミコ酢)を加え、火を少し強めてブクブクと沸騰させ水分を飛ばす。
3:赤ワインを加え、かき混ぜながら沸騰させアルコールを飛ばす。全体のカサも少し減るぐらい煮ます。
4:フォン・ド・ヴォー もしくはコンソメを加え、混ぜながら沸騰するまで中火で煮ます。
5:沸騰し始めたら弱火にして時々混ぜながら1時間ほど煮込み、膜があれば取り除く。
6:塩・胡椒で味を整え、漉して完成。
1:オリーブオイルもしくはバターを鍋に入れ、弱めの中火で熱する。
みじん切りにしたエシャロット(玉ねぎ)を加えて油分を玉ねぎに行き渡らせながら炒める。
ある程度火が通ったらローリエ(あれば)を加え、水分を飛ばしながら茶色っぽく色がつくまで(20分以上)炒める。
お好みで細かく切った人参も加えて火を通す。
2:マデラ酒を加えて混ぜながらアルコール分を飛ばし、半量になるぐらいまで煮詰めます。
3:フォン・ド・ヴォー(もしくはコンソメ)を加え、弱火にして時々混ぜながら40分程度煮込みます。
4:バターもしくはトリュフバターを混ぜ溶かし、お好みでトリュフペーストを適量加えてなじませます。
5:塩(もしくはトリュフ塩)・胡椒で味を整え、漉して完成。
【簡単にプロの味!】お祝いごとやクリスマスにおすすめ!ビーフウェリントンのとっておきレシピ さいごに
今回の記事では、お祝いごとやちょっとしたホームパーティー、クリスマスシーズンにおすすめしたいオーブン料理、ビーフウェリントンのレシピについて紹介しました。
当ブログでは他にもおすすめのレシピやドイツのクリスマスシーズンに関する記事も載せていますので、興味のある方はぜひ合わせて読んでみてください。
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