Hallo! ドイツに住んでいるけどスイスのチョコレートが大好き!なユウコフランクフルト(@yukofrankfurt)です。
ヨーロッパはチョコ好きにはたまらない場所。
どのヨーロッパの国へ行っても色々なチョコレートが見つかり、それぞれに良さや美味しさがあります。
が。そんな中でも私の中で別格なのがスイスのチョコレート!
というわけで今回の記事ではスイスのチョコレートブランドとおすすめを一挙に紹介しようと思います。
- 【22選】スイスのチョコレートおすすめブランドを徹底紹介!
- カイエ Cailler
- ファバラジー Favarger
- シュプルングリー Sprüngli
- マエストラーニ Maestrani
- ネスレ Nestlé
- デュローヌ Du Rhône
- リンツ Lindt
- ショコラ・フレイ Chocolat Frey
- ベシュレ Beschle
- ミルカ Milka
- ヴィラーズ Villars
- オヴォマルティン Ovomaltine
- トブラローネ Toblerone
- ゴットリーバー Gottlieber
- カミーユ・ブロッホ Camille Bloch
- トイスチャー Teuscher
- カーギ Kägi
- ラグーサ Ragusa
- ステットラー Stettler
- アルプローズ Alprose
- レダラッハ Läderach
- カオティナ Caotina
- 【22選】スイスのチョコレートおすすめブランドを徹底紹介!さいごに
【22選】スイスのチョコレートおすすめブランドを徹底紹介!
さて、チョコレートを日本の5倍以上食べているドイツ人に囲まれて暮らすドイツ在住の筆者なのですが、正直言ってスイスのチョコレートは別格で美味しいと思っています(※個人的な感想です。ドイツのチョコも良さがあるけど、今回はスイスチョコが主役。ドイツ、ごめん!)。
そもそも私はどちらかというとそこまでチョコレートを頻繁に食べるタイプではないので、ドイツでもチョコレートはたまに食べている程度。
そんな私が、旅行などで毎回スイスにいる時はなぜか知らないけど自らチョコレートやチョコ菓子を口に放り込んでしまうんです。
もちろんスイスにいればどこでもチョコレートが売っているのでついつい食べる機会があると言えますが、上述したようにもともとチョコレートを積極的に食べるタイプでもない。
なのに、コーヒーやお茶の時間にチョコレートやチョコレート菓子を食べるのを楽しみにしてしまう始末。
ドイツのチョコレートとちょっと味がちがうというか、なぜだかスイスで食べるチョコレートは美味しく感じるんですよね。
特にミルクチョコレート。
なぜだろう?と思って調べてみると、スイスチョコの美味しさの理由が少し分かったのです。
というわけで、スイスチョコの魅力とともにオススメのスイスのチョコレートブランドを色々と紹介しようと思います。(めっちゃ長いので覚悟してください笑)
今回の記事では、海外にも進出していて誰でも知っている有名ブランドから海外にあまり出回らないスイスならではのブランドなど、筆者自身が好きなものや他の人におすすめされたものなどを一挙紹介します。
チョコレートそのものだけでなく、「チョコレート菓子」「チョコレートドリンク」のようなもので人気のブランドも載せています。
カイエ Cailler
「チョコレート革命の国」スイスの中でも現存する最古のチョコレートブランド、カイエ(Cailler)。
別名「チョコレートの父」と呼ばれるフランソワ・ルイ・カイエ氏が1819年に創業。
カイエ氏の義理の息子であったダニエル・ピーター氏が世界で初めてミルクチョコレートを作ったことで知られています。
スイス産の砂糖やスイスアルプスでとれた新鮮な牛乳など、スイスの厳選した素材で作られたチョコレートは、機会があればぜひ食べてみてほしい一品です。
カイエ本社はメゾン・カイエと呼ばれていてチョコレート工場やミュージアムが併設されていて観光スポットにもなっています。
ちなみに現在カイエ本社があるのはグリュイエール(Gruyères)ですが、カイエ氏の故郷であるヴヴェイ(Vevey)で創業されています。
通な方はヴヴェイと聞いてネスレとイメージされたかも。
カイエの拠点から車で30分程度の距離に世界有数の大企業ネスレの本社があるのがヴヴェイですが、カイエは1929年にネスレグループと合併しています。
スイス産のチョコレートはなかなか海外に出回りにくいところがありますが、国際的な企業に属している恩恵として日本でもカイエのチョコレートを購入することができます。
お茶やコーヒーのお供に試してみてはいかがでしょう◎
ちなみにドイツ在住者の方向け情報ですが、カイエのチョコレートはドイツのスーパーでは一部のスーパーでちょっと見かけたぐらいなのですがアマゾンにはいろいろな種類が売っています。
ファバラジー Favarger
ジュネーブからほど近い、レマン湖沿いの美しい町ヴェルソワ(Versoix)で1826年に創業したファバラジー(Favarger)。
スイスで最も古い歴史を持つ現存のチョコレート会社のうちの1つです。
2世紀近くに渡って伝統を守りながら丁寧に作られたチョコレートはレシチンや大豆などの添加物なし、こだわった素材を使用。
流行に左右されずに昔から伝わるミルクチョコレートの美味しさが評価されています。
クラシックなデザインのパッケージも魅力的!
シュプルングリー Sprüngli
1836年にルドルフ・シュプルングリーがチューリヒの菓子店を購入し、1845年に彼の父デイヴィッド・シュプルングリーとともに本格的にチョコレートの生産を開始したのがシュプルングリー(David Sprüngli & Fils)の始まり。
上で紹介したカイエやファバラジーなど、当時チョコレート生産が盛んだったのはスイスのフランス語圏。
シュプルングリー家はスイスのドイツ語圏エリアで初めて固形のチョコレートを生産しようと、ビジネスを始動させます。
瞬く間にチューリヒで成功を収め、家族はどんどん事業を拡大。
父デイヴィッドの引退や家族間の事業分離などを経て、1899年にシュプルングリーはリンツと合併(Lindt & Sprüngli)。
合併後もそれぞれのブランドネームを保ちながら今に至ります。
シュプルングリーといえば、チョコレートだけではなくLuxemburgerli(ルクセンブルゲリ)と呼ばれるマカロンが有名です。
Luxemburgerliはルクセンブルク店で開発されたことからその名がついているそう。1956年から販売が始まり、今でもシュプルングリーの代表的ロングセラー商品。
マカロンはなかなか日持ちがしないので、スイスに行った際にお店で味わってほしい一品です。
マエストラーニ Maestrani
スイス北東、アルプスとボーデン湖の間に位置するスイスで最も標高の高い町、ザンクト・ガレン(St. Gallen)で1852年に創業されたマエストラーニ(Maestrani)。
ドイツ語圏発のチョコレート会社の中でも最古の会社のうちの1つとして知られています。
自社の名前と同じMaestrani(マエストラーニ)という名のチョコレートやMinor(ミノール)、Munz(ムンツ)など3つのチョコレートブランドを展開。
特にMinorやMunzはスイスのスーパーなどのお店でおなじみの定番チョコレートです。
マエストラーニの作るチョコレートは、スイス産の砂糖やスイスアルプスの牛乳などスイス産の素材で作られています。
特筆すべきは、マエストラーニは1987年からオーガニック・フェアトレードのチョコレートを生産し始めたスイスで初めてとなる会社という点。
当時まだまだ未知の領域だった有機素材の使用やフェアトレードといったエシカル思想を企業に取り入れたパイオニアだったのは知る人ぞ知る注目ポイント。
マエストラーニ本社はチョコレート工場も併設しているので、機会があればぜひ見学へ!
ネスレ Nestlé
世界最大の食料品会社であるネスレ(Nestlé)はスイスで1866年に創業された長い歴史を持つ企業です。
創業者のアンリ・ネスレはドイツ・フランクフルト生まれの薬剤師。
もともとはハインリヒ・ネスレ(Heinrich Nestle)とドイツ人の名前でしたが、スイス移住後フランス語風のアンリ(Henri)という名前に変えています。
「ネスレ(Nestle)」はロゴのデザインからも分かるかと思いますが、アンリ・ネスレの家族のもともとの出身だったドイツのシュヴァーベン地方の方言で「小さな鳥の巣」という意味を持つそう。
ネスレは練乳を生産する工場を開業後、1867年に乳児用食品を開発。
ミルクチョコレートを世界で初めて作ったことで知られるダニエル・ピーター氏とアンリ・ネスレは友人同士。
ピーター氏はネスレの牛乳濃縮技術によって1875年に7年の歳月をかけて、世界初のミルクチョコレートを完成させたそう。
1902年にアングロ・スイスと合併し、1929年にはスイス最古のチョコレート会社カイエ(Cailler)と合併。
ネスレの商品は有名な上数多くありますが、なかでも代表的なチョコレート菓子といえばキットカット(Kit Kat)。日本も含め世界中で愛される有名ブランドです。
ちなみにキットカットが最初に開発されたのはスイスではなくイギリスで、1862年創業のRowntree’s(ロントリーズ)という会社。
1988年にネスレが買収し今に至っています。
キットカットといえば、スイスのカカオ豆・チョコレート製造企業であるバリーカレボー(Barry Callebaut)が開発したルビーチョコレートを2017年に最初に商品に使ったことで話題となっていました。
今では筆者の住むドイツでも様々なルビーチョコレート商品が出ていますが、キットカットが世界初のルビーチョコレートを商品化した企業。
しかもルビーチョコレートの商品を世界で先駆けて最初に販売したのがネスレ日本だったのです(!)。
デュローヌ Du Rhône
1875年に創業された、ジュネーブ発のデュローヌ・ショコラティエ(Du Rhone Chocolatier)。
高品質の材料を使いプロの職人により作らる絶品チョコレートとして評価が高いブランドです。
スイスでも最高級の老舗チョコレートブランドとして知られ、デュローヌ Du Rhôneはスイスのみならず海外でもファンが多数。
その中にはチャーチル元英国首相やアメリカのジョン・F・ケネディ元大統領、モナコ公妃であり元女優だったグレース・ケリーなどの著名人の名前も。
デュローヌのチョコレートはスイス国外でも一部の地域で取り扱いがあり、2015年から台北やムンバイ(インド)などで直営店をスタートさせるなど海外展開も実施。
日本でもバレンタインの時期などに企画的に販売されたりしているようです。
リンツ Lindt
スイスのチョコレートメーカーとしては有名すぎるリンツ(Lindt)は、1879年に創業。
リンツは単に歴史のあるチョコレートメーカーという事実だけでなく、チョコレートの歴史の中で非常に重要な発明に関わっています。
それは、なめらかな舌触りのおいしいチョコレートを作るために欠かせない「コンチング」という技法。
チョコレートを作る企業としては、当時のスイスでは1879年から始まったリンツより歴史が長いところは数多くありました。
ただ、リンツがコンチング法でチョコレートを作るまでは当時のチョコレートは硬いもので、加工も難しいものでした。
舌触りも悪く何度か噛まないといけないようなものだったので今のチョコレートとはかなりちがったものだったのです。
それをガラッと変えたのがリンツの創業者であるロドルフ・リンツ氏。
薬剤師の家庭に生まれた菓子職人のリンツ氏は、もっと味わい深いおいしいチョコレートを作ろうと、工場で機械と格闘する日々を送っていたそう。
そんな中、ある日うっかりチョコレートを練る機械の電源を消すのを忘れてそのまま帰宅。一晩中機械が動き続けてしまったのです。
翌日その機械に残っていたチョコレートはこれまでのチョコレートと全く異なり、なめらかでおいしそうな見た目に変わっていました。
これが今でいうコンチングで、チョコレートを長時間混ぜ続ける作業だったのです。
本人の意に反して稼働し続けた機械のおかげで、リンツ氏はなめらかでおいしいチョコレートの作り方を世界で初めて発見したのでした。
以来、言うまでもなくリンツは世界でも最も知られるスイスのチョコレートメーカーとして今も存在し、筆者の住むドイツでも日本でも世界各地でその味を楽しむことができます。
リンツのチョコレートはさまざまな店で販売されていますが、機会があればぜひ直営店へ足を運んでみてください。
直営店でしかお目にかかれないチョコレートやリンツのチョコレートを使ったケーキやチョコレートドリンクなどが楽しめます!
リンツといえば、リンドール(Lindor)ですが、なんとリンドールが開発されたのは1949年。
以来、70年以上もの間、世界中にリンドールのファンが存在しつづけているのはすごいことですよね。リンドールは種類もたくさんあるので食べ比べしてお好みの味を見つけてみてください◎
ショコラ・フレイ Chocolat Frey
1887年にフレイ兄弟(ロベルト・フレイ&マックス・フレイ)によって誕生したショコラ・フレイ(Chocolat Frey)。
創業当初から、フレイ兄弟が手がける高品質なチョコレートは評判を呼び、ショコラ・フレイは不動の地位を築きます。
1950年にスイス大手スーパーのMIGROS(ミグロ)グループによってフレイは買収されます。
ちなみにフレイがMIGROSによって買収された最も古い企業だそう。
以来、今でもスイスのMIGROSへ行けばフレイのチョコレートがひととおり揃っていて購入でき、スイス人にとっても普段のおやつに食べる身近なチョコレートブランドの位置付けとなっています。
ショコラ・フレイ(Chocolat Frey)という名前そのものの板チョコレートのシリーズや、Giandor(ジャンドール)、Mahony(マホーニー)、 Risoletto(リソレット)など色々な商品を展開しています。
130年以上の老舗のチョコレートが気軽にスーパーで買えるのは貴重!
見かけたらぜひ試してみてください。
ちなみにドイツ在住者の方向け情報ですが、ショコラフレイのチョコレートはドイツのアマゾンにはいろいろな種類が売っています。
ベシュレ Beschle
1898年にスイスのバーゼルで創業した歴史あるチョコレートブランド、ベシュレ(Beschle Chocolatier)。
素材にこだわったチョコレートは絶品で、地元の人たちはもちろんベシュレを訪れた海外の人にも大人気で、2008年から海外でも販売開始。
デリケートなため生産が難しく「幻のカカオ」と呼ばれるクリオロ種を使用したチョコレートなど、素材にこだわったチョコレートはバーゼルに行くことがあれば是非味わってみたいところ。
スイスのチョコレートはアルプスの乳牛のミルクを使用しているのでミルクチョコレートが絶品だと個人的には思っているのですが、ここベシュレはダークチョコレートも定評ありなので、ダークチョコレートもお試しを。
ミルカ Milka
ヨーロッパやオセアニア、アメリカなど世界の多くの地域で販売されスーパーのチョコレートコーナーでおなじみのミルカ(Milka)。
ライラック色の背景に牛が目印のパッケージがトレードマークです。
筆者の住むドイツでも、ずらっとミルカの薄紫のパッケージが並んでいて種類がたくさんあり存在感大。
ドイツのチョコレートとして認識している人も多いようですが、ミルカはスイスでスタートしたスイス発のチョコレートブランドです。
ただし、ドイツのLörrach(レラッハ)という町にミルカの大きい工場があり、「ドイツ産」のチョコレートが多く流通している背景もあり、そのうえドイツ国内での販売シェアも最大。
というわけで「ミルカ=ドイツ」のイメージも強いと言えますね。
ちなみに筆者が初めてミルカを知ったのは学生の時に行ったニュージーランドだったので、当時はニュージーランドのブランドと思い込んでいました(笑)
1990年からアメリカの大手食品企業Mondelēz(モンテリーズ)傘下なので世界中で販売されているというわけですね。
ミルカの始まりは1826年にさかのぼります。
スイス人ショコラティエのフィリップ・スシャール(Philippe Suchard)氏が「スシャール・チョコレート」としてチョコレートの製造を開始。
その後、1901年にMilkaという名前で商標登録されます。
「Milka」はミルク(ドイツ語 Milch)とカカオ(ドイツ語 Kakao)を組み合わせた言葉から考えた名前なのだそう。
初代ミルカのチョコレートも、色は少し薄いですがあの綺麗なライラック色の紙につつまれたパッケージ。デザインもクラシックでお洒落です。
Milkaという名前でスタートした同年、ドイツでも販売開始。
ちなみにドイツのLörrachの工場は「ミルカ」として販売開始するだいぶ前からチョコレート製造をしていて、なんと1880年から。そしてこの工場はスイス国外初の工場でもあります。
ミルカのチョコレート自体の種類も数多くありますが、他にもチョコレートスプレッド、クッキー、焼き菓子(ケーキ)、アイスクリーム、ヨーグルトまで色々あります!
日本ではチョコレートメインの販売のようですが、海外で見かける機会があればチョコレート以外の商品もチェックしてみては。
ヴィラーズ Villars
Chocolat Villars(ショコラ・ヴィラーズ)は1901年にフリブールで創業。
ヴィラーズのこだわりはミルク。
3種類の乳牛を山岳地の自然豊かな牧場で伝統的な飼育法で育てながら高品質のミルクを生産しているそう。
チョコレートの原料であるカカオは、アフリカや南米などスイスでは栽培できないものですが、チョコレートに加えるミルクによっても味が大きく変わるのでミルクチョコレートが好きな人はミルクの質も考えて選ぶのが吉。
ヴィラーズのチョコレートは口どけの良さが際立ち、繊細な味が楽しめると評判。
1935年には世界で初めてリキュール入りの板チョコレートを開発するなど、伝統を守りつつ新しいスタイルも提案しています。
スイスではスーパーや空港の小売店などで購入可能。
オヴォマルティン Ovomaltine
厳密にはOvomaltineは「チョコレート」ではないですが、チョコレートやココアと組み合わせた製品がポピュラーなのでリストに入れています。
1904年にスイスで栄養食品として開発されたOvomaltine(オヴォマルティン)。
麦芽エキスやホエーなどを原料にしたミルク風味の食品で、しばしばココア味で製造されています。
もともとは原料に卵が入っていたのでラテン語の「卵」を意味するOvomと、「麦芽」の意味を持つMaltを組み合わせてOvomaltineと名付けられたそう。
1909年にイギリスに輸出され始め、商標登録でスペルミスにより短縮した名前のOvaltine(オバルチン)として出回りそのままOvaltineとして人気を博します。
イギリスでもかなり定番になっていて一部のイギリス人たちはOvaltineはイギリスの商品と思い込んでいる人もいるとか(笑)
というわけで、英語圏ではOvaltineという名前、スイスやフランス、ドイツなどでは本家の名前のOvomaltineが使用され、長いのでOvo(オヴォ)と呼ばれています。
日本でも一時期販売されていたそうですが、今はなぜか販売されておらず。
イギリスで定番になったのち香港へ上陸し、中国や台湾など中華圏でも「阿华田/阿華田」という名前で浸透しているそう。他にもタイなど東南アジア諸国でも販売されています。
Ovomaltine(Ovaltine)は色々な商品がありますが、イギリスや中華圏でポピュラーなのがミルクにココア(ホットでもアイスでも)のようにして飲むタイプのもの。原材料や風味の感じから、よく「ミロに似ている」という口コミも聞きます。
他には固形のチョコレート型のものや、ヌテラ(Nutella)のようにパンに塗れるタイプのものも。
筆者がスイスにいた時はよく食べるチョコレートタイプのものを買っていました。普通のチョコバーに見えて、食べてみると中にサクサクとした軽いメレンゲのような感触の麦芽クッキーのようなものが入っていて美味しかったです。
ドイツでもOvomaltineの製品はあちこちで売っていて、身近な存在です。
日本ではなかなか見かけませんが、Amazonだとたまに置いてあるようなので気になる方はチェックしてみてください。
トブラローネ Toblerone
世界中で知られているスイスの有名チョコレートのうちの1つといえばトブラローネ(Toblerone)。
1860年代後半にベルンに入植し、チョコレート製品を作っていたジャン・トブラーの息子、テオドール・トブラー氏と彼の従兄弟のエミール・バウマンは1908年に今のトブラローネの原型となるチョコレートを開発します。
チョコレートにはちみつ、アーモンド、ヌガーを練りこんだ当時珍しい味わいのチョコレートは、「Toblerone(トブラローネ)」と名付けられました。
トブラローネといえば、あの三角形のユニークな形。
パッケージにもマッターホルンの絵がついているので、多くの人は三角形はマッターホルンのモチーフとみなしている(筆者も含め笑)のですが、どうやらちがう説も出ています。
トブラー一家の子孫によれば、三角形のモチーフは実はテオドールたちがパリの劇場、フォリー・ベルジェール (Folies Bergère)で鑑賞していたショーのフィナーレでダンサーたちが作り上げたピラミッド型からインスピレーションを受けたという話だそう。
ちなみにトブラローネの初代パッケージには鷲のモチーフ、1920年からはベルンの紋章に使われているクマのモチーフが使われていました。
マッターホルンのイラストは1970年になって登場。その後デザインのリニューアルを経てクマが前面に出ることはなくなりましたが、よく見るとまだクマがいるんです!
よーく見てみると、クマがいるのが分かりますでしょうか?
筆者はグラフィックデザイナーなのでこのちょっとした遊び心に反応してしまいますが、クマについては知る人ぞ知る豆知識かと思います。
トブラローネはスイスだけでなく筆者の住むドイツでも日本でも世界中で販売されていますが、国によって見かける種類はちがうような気がしました。
スイスに行った時ドイツのスーパーで見かけない色のトブラローネが色々とありました↓
ゴットリーバー Gottlieber
スイスの隠れた名店、ゴットリーバー(Gottlieber)はボーデン湖沿い、ドイツ国境近くにある美しいスイスの町、ゴットリーベン(Gottlieben)で1928年に誕生。
1251年から歴史が始まったゴットリーベンでは、Hüppen(ヒュッペン)と呼ばれるクレープのようなゴーフレット(ウエハースの一種)を葉巻のようにくるくると巻いてク焼き上げた焼き菓子を生産していて昔からそのおいしさで知られていたそう。
ゴットリーベン近くにあったアレネンベルク城(Schloss Arenenberg)に住んでいたナポレオン1世の義理の娘オルタンス・ド・ボアルネもヒュッペンが大好物だったそうで、彼女の息子ナポレオン3世もお気に入りだったお菓子でした。
そんなヒュッペンの作り方を学んだのが創業者のエリザベート・ヴェゲリ。1938年にゴーフレットにプラリネのフィリングを試し始め、ヒュッペンとチョコレートの組み合わせが人気になりました。
ゴットリーバーは直営店やOrell Füssliという本屋と提携したコーヒーショップ型の店舗などを展開中ですが、現在は全てスイス国内(ドイツ語圏)のみのようです。
板チョコでなくチョコレート菓子の方が好き!という方は、スイスで試してみては。
カミーユ・ブロッホ Camille Bloch
1929年にCamille Bloch(カミーユ・ブロッホ)氏によってスタートした有名なチョコレート会社、カミーユ・ブロッホ。
現在も家族経営で、今の社長は三代目。
カミーユ・ブロッホは自身の名前を冠したチョコレートに加え、スイスのスーパーでもおなじみのラグーサ(Ragusa)やトリノ(Torino)などのブランドも手がけ、年間3700トン以上ものチョコレート商品を製造しています。
スイスのチョコレートメーカーはご覧の通りたくさんあり、有名メーカーも他に数多くありますが、カミーユ・ブロッホの特筆すべき点はスイス人が好むチョコレートランキング上位にカミーユ・ブロッホが手がけるブランドが上位にランクインしているところ。
調査によると、Torino(トリノ)、Ragusa(ラグーサ)が1位のリンツの後の2位と3位にランクイン&カミーユ・ブロッホは5位。
出しているブランド全てがスイス人に評価され、上位ランクインしているのは注目するべきポイントだと思います。
そんなスイス人にも高評価のカミーユ・ブロッホ。ぜひ機会があれば試してみてください。
ドイツ在住者の方向け情報ですが、カミーユ・ブロッホのチョコレートはドイツのアマゾンにはいろいろな種類が売っています。
カミーユ・ブロッホのチョコレートをAmazon.deでチェック
トイスチャー Teuscher
スイスのチューリヒ発のトイスチャー(Teuscher)は1932年に創業。
防腐剤などを一切使用せず、素材にこだわって職人が1つ1つ丁寧に作り上げたトイスチャーのチョコレートは、一言で言うなら芸術作品。
スイスの一部のチョコレートメーカーはスイス国外になかなか出回らないものもありますが、トイスチャーは積極的に海外展開しているようで、アメリカや中東、香港などにも進出しています。
日本にも直営店がありましたが、現在閉店しているようなので通販かトイスチャーのお店がある国に行って購入となります。
他の有名ブランドと比べると歴史がまだ短い印象がありますが、トイスチャーを一躍有名にしたのはなんといっても1947年に世界で初めて開発されたと言われるシャンパントリュフ。
今でこそシャンパントリュフは色々なメーカーが出してはいるものの、シャンパントリュフのパイオニア、トイスチャー以上のレベルは見つからないという人も。
筆者の住むドイツにも、デュッセルドルフにあるハイネマン(Heinemann)などシャンパントリュフで有名なメーカーはありますが、ドン・ペリニヨンの入ったトイスチャーのシャンパントリュフは機会があればぜひ食べていただきたい!
カーギ Kägi
スイスのスーパーへ行けばお菓子売場に絶対あると言っていいほど定番中の定番なのが、カーギ(Kägi fret)。
カーギはチョコレートそのものではなくウエハースのチョコレートがかかっているので厳密にはチョコレート菓子ですが、スイス人が愛するおやつとして不動の地位を得ていることもありこちらのリストに入れました!
リヒテンシュタイグ(Lichtensteig)のトッゲンブルグ渓谷で1934年に創業したカーギは、もともとはベーカリーとしてスタートし、やがてウエハース(ゴーフル)状の焼き菓子を生産。
こだわりのレシピで作られたウエハースはたちまち人気に。
1952年にウエハースをチョコレートでコーティングするタイプのものをスタートし、これが現在おなじみのカーギの製品の始まり。
カーギの製品の知名度とともに事業も拡大。1956年にはロサンゼルスへ出荷されたりと、スイス国外へも積極的に販売していきます。
カカオ豆以外の素材は全てスイス産のものを使用したカーギのチョコレート菓子は、今ではスイスだけでなく筆者の住むドイツなど他のヨーロッパはもちろんのこと、香港やドバイなどヨーロッパ外でも販路が確立されています。
ちなみに筆者が気になっていて、まだお目にかかれていないのがカーギの抹茶味!
1度食べてみたいものです(日本でも販売しているようです)。
ラグーサ Ragusa
ベルンに拠点を持つカミーユ・ブロッホ(Camille Bloch)が手がけるチョコレートブランド、ラグーサ(Ragusa)。
ラグーサが誕生したのは1942年。当時は戦時中でチョコレートを作る原料が不足していた状況でした。
チョコレートバーを作るにあたり、全てをチョコレートでまかなうのは原料不足ということもあり困難。
そこで、カミーユ・ブロッホ氏はヘーゼルナッツを砕いたものをペースト状に加工。
さらにペーストの中にヘーゼルナッツを丸ごと加え、両面に薄くチョコレートをを塗り長方形にカットしたチョコレート菓子を作り始めます。
これがラグーサの原型となり、80年近く経った今も伝統的な手法を守りながら定番の味を保ち続けています。
商品の名前を決める時、カミーユ・ブロッホ氏はかつて休日に訪れたクロアチアのラグーザ(現在のドブロヴニク)を思い出しました。
耳に心地よく、すべての国の言語に対応できると感じて「Ragusa/ラグーサ」と名付けたそう。
チョコレートとヘーゼルナッツの組み合わせは最強ですよね。
ナッツ入りのチョコレートの中では筆者も大好きで、スイスではスーパーに必ず置いてあるのでついつい買ってしまいます。ドイツにも一部の店やオンラインで見つかるので時々食べています。
ステットラー Stettler
1947年にジュネーブで創業されたStettler(ステットラー)。
厳選された素材で丁寧に作られたステットラーはスイス国外にもファンが多く、ジュネーブのお店は世界各地から美味しいチョコレートを求める人で賑わっています。
本店ではチョコレートや黒い森のケーキなど色々なスイーツが楽しめますが、中でも有名なのがパヴェ・
ステットラーの代表作と言える一品なのでぜひ試してみてください。
アルプローズ Alprose
スイス南部、イタリア語圏のルガーノにあるイタリアとの国境付近の町カズラーノに拠点を構えるアルプローズ(Alprose Chocolat)は、1957年創業。
年間8000トン以上のチョコレートを生産し、世界35カ国にも輸出されているそう。
アルプローズのチョコレートは、シンプルながらもスイスのチョコレートらしいデザインで、かつスイスのチョコレートの美味しさも味わえ、価格的にもお手頃。
いくつかの種類の中でもおすすめはナポリタン(Napolitains)と呼ばれる小さいチョコ。
他にもチョコレートひとつひとつにスイスの山が印刷されているデザインなどもあり、お土産にも最適。
以前スイスのチョコレートの話をドイツ人の知り合いとした時に、このアルプローズのチョコレートはドイツ人もお土産に爆買いしていると言っていました(笑)
今回紹介したチョコレートブランドの多くはフランス語圏やドイツ語圏ですが、アルプローズは上述したようにイタリア語圏。ということでここでちょっとした豆知識を。
昔はチョコレート技術がスイスよりイタリアの方が進んでいたそうで、当時スイスではショコラティエを目指す人はイタリアで修行をした人が多かったと言われています。
スイスで現存する1番古いチョコレートメーカー、カイエや老舗のマエストラーニ(創業者の出身はイタリア語圏)、トブラローネなど有名チョコレートブランドの創業者が当時イタリアでチョコレートについて勉強したそうです。
アルプローズの本社には工場やミュージアムも併設されているので、スイスのルガーノへ行くことがあればチョコレート工場見学やミュージアムへGO!
日本では楽天にいくつかアルプローズのチョコレートが売っているようでした。
レダラッハ Läderach
レダラッハ(Läderach)は1962年にドイツ語圏のGlarus(グラールス)で創業し、レダラッハ一家の家族経営のチョコレートブランド。
創業者のルドルフ・レダラッハ・Jr(Rudolf Läderach Jr.)は1970年に薄い中空ボール状のトリュフチョコレートを開発し、製造方法の特許を取得したことでも知られています。
近隣国のドイツへは1981年から進出していてドイツでも知名度が高く、筆者の住むドイツ・フランクフルトやその他のドイツの都市でも直営店がありスイス発の高級チョコレートブランドの中でもドイツでは身近な存在といえます。
現在は創業者の孫にあたる第三世代に運営が受け継がれているそうですが、そのうちの一人であるエリアス・レダラッハ氏は2018年のWorld Chocolate Mastersというチョコレートのコンテストで優勝を果たしていて、若手経営陣もすでに実力派。
レダラッハのチョコレートといえば、FrischSchoggi(フリッシュ・ショッギ)と呼ばれるシート状に広がったチョコレートの量り売り。
直営店へ行くと色々な種類の量り売りのチョコレートがあり、グラムで伝えるとそれに合わせてチョコレートを割って袋につめてくれます。
厳選された素材で作られたFrischSchoggiは、名前通りの作りたてでフレッシュなチョコレート。
本当に美味しく、筆者もフランクフルト店ではお世話になっています。
私のおすすめはナッツ入りのチョコレート。香ばしくてついつい減りが早くなるお味です。
保存料などが入っていないからか、賞味期限も短めなので買いたてを食べるのがおすすめです!
レダラッハはドイツでもチョコレートとしての価格帯は高く、なおかつカロリーが気になるので(笑)なるべく行かないようにしているものの、買ってしまった時はあっという間に消えてしまう美味しさです(危険…!笑)
そんなレダラッハですが、日本でも以前は銀座に直営店があったのです。が、現在は閉店しているので残念。
日本のお隣韓国のソウルでも直営店があるようで、今のところは経営している様子。
ソウルへ行った時やスイスやドイツに行く時にぜひ試してみてください。
カオティナ Caotina
1963年、ボーデン湖が凍りつくほどの寒い冬に誕生したCaotina(カオティナ)。
この記事でも紹介しているオヴォマルティンとともにスイスの食品メーカーWander AGに属しています(現在はイギリス企業傘下)。
温かいミルクに溶かせばホットチョコレートに、冷たいミルクに混ぜると夏にぴったりなチョコレートドリンクになるCaotinaのチョコレートパウダー。
スイス産の高品質のチョコレートやココアパウダーを配合し、なめらかで美味しいチョコレートドリンクを作ることができます。
定番のオリジナルに加え、現在はホワイト、ダークもあります。
筆者の住むドイツでも手に入るのですが、お値段ちょっと高級(7ユーロほど)。
でもホットチョコにすると美味しいですよ!寒い冬におすすめです。
【22選】スイスのチョコレートおすすめブランドを徹底紹介!さいごに
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
スイスチョコレート愛が強すぎて、気づいたらものすごい情報量に…読みごたえあったのではないでしょうか(笑)
スイスがチョコレートの歴史にもたらした改革やスイスチョコの楽しみ方などは別の記事にて紹介しているので、合わせて読んでみてください。
世界中で知られている大手ブランドから、知る人ぞ知るこだわりブランドまで、人からおすすめされたものや自分で試して印象に残っているものいろいろを一挙紹介しました。
当ブログではドイツ在住者の視点から、いろいろなテーマで現地の生情報をいろいろと書いていますので、他の記事もよかったら読んでみてください。
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